GCセプタムによるトラブルの防止

  • セプタム由来のピークをなくすための最適なセプタムの取扱いとメンテナンス
  • セプタム選択ガイドライン
  • 適切なセプタムを選択し、パフォーマンスを最適化

セプタムの取扱い

GCセプタムの取扱いを誤ると、その組成や穴あき、耐熱性に関わらず、全てのGCセプタムはトラブルの原因となり得ます。セプタムを取扱う際は必ず、清浄な先の尖っていないピンセットを用いるか、パウダーフリーもしくはコットンの清浄な手袋を着用してください。手で直接触れることや、パウダー付きのラテックス手袋の着用は、指の油や香水、化粧品、爪の屑、クリーム、ハンドソープ、パウダーなどによるセプタムの汚染を招き、分析中にブリードとして溶出してきます。

また、セプタムを取付ける際は必ずセプタムや機器メーカーの推奨に従ってください。セプタムナットの締めすぎは、セプタムの穴を大きくしたり、ひび割れの原因となるため、セプタムの寿命を短くします。

セプタムブリード

全てのGCセプタムには、様々な量の揮発性物質(シリコーン油やフタル酸など)が含まれており、これらはセプタムが分析温度に加熱されると溶出してくる可能性があります。このような揮発性物質がカラムへ入り、カラムから溶出してくることで、セプタムブリードと呼ばれる、クロマトグラム上の高いベースライン(恒温分析時)やベースラインの乱れ、余分なピーク(常に存在する)となります。この問題は、オーブン初期温度が低くなる際にセプタムの揮発性物質がカラムに凝縮されるため、昇温分析でよく見られます。

セプタムブリードを避けるには、分析前にセプタムのコンディショニングをおこなうか、もしくはコンディショニング済みのセプタムを使用します。最適な性能を引き出すには、分析温度で数時間セプタムをコンディショニングしてください。

セプタムのコアリング

現在、ほとんどのガスクロマトグラフには、セプタムの裏側表面を横切って流れるセプタムパージ機能が付いています。これにより、大部分の揮発性物質はカラムへ導入されなくなります。では、セプタムに何度もシリンジニードルが挿入されたり、シリンジニードルが損傷していたり、間違ったニードル先端形が使用された場合にはなにが起こるでしょうか?このような場合、コアリングによる小さなセプタムくずが生じ、ライナー内へ落ちます。ライナー内では、セプタムくずは一般にセプタムハウジングよりも高い温度に晒されることになり、揮発性物質が溶出し、カラムもしくはスプリットベントへと流れていきます。

セプタムコアリングを防止するには、セプタムナットの締めすぎに注意し、定期的にセプタムを交換してください。また、シリンジニードルの先端の点検も大切です。より柔らかく柔軟性のあるセプタムへの交換も検討しましょう。柔らかいセプタムの方が、硬いセプタムよりもコアリングは起きにくくなります。ただし、柔らかいセプタムは最高使用温度が低いため、セプタムの切替前にメソッドをよく確認する必要があります。シリンジニードルの先端形状を変更することで、セプタムコアリングを減らすこともできます。例えば、Pint Style2ニードル(beveled needle point)は、Point Style 5(conical needle with side port)よりもセプタムを削りやすい形状です(特に先端が曲がっていたり、鈍っている場合)。

*シリンジニードルの先端形状はこちらをご参照ください。http://www.restek.com/techtips/Syringe-Basics

低ブリードセプタム

ベースラインの上昇やセプタム由来のピークは、分析対象化合物の同定や定量を妨害する可能性があります。

穴あきセプタム

シリンジニードルが簡単にきれいに貫通できるセプタムは、より耐久性がよくなります。さらに、そのような一貫した注入により、より正確な結果を得ることができます。全てのRestekのセプタムに用いられる柔らかいシリコンゴムは、穴があけやすいようにかつ、クロマトグラフィーの性能を維持するように配合されたものです。しかし、最高使用温度を上げるために柔軟性を犠牲にする必要がある場合、穴あきセプタムの中心にあるくぼみは、セプタムのコアリングを最小限に抑え、清浄で安定した注入がおこなえるようにニードルガイドの役割を果たしてくれます。

ご使用の装置に適したセプタム

Restekでは、主要なガスクロマトグラフとインジェクターに適したセプタムを取扱っています。便利なセプタムサイズチャート(http://www.restek.com/techtips/Handy-Septum-Size-Chart)を用いてご確認いただくか、弊社へ直接お問い合わせください。

最適なセプタムは?

Thermolite plus セプタムは非常に低ブリードなセプタムです。最高使用温度は350℃で、ほとんどのアプリケーションに使用することができます。

 

 

 

BTOセプタムのブリードは、最高使用温度400℃で最適化されており、GCやGC-MSの厳しいアプリケーションの要求に耐えられます。また、高温下においても優れた柔軟性と穿孔性を有します。しかし、温度が低い場合にはBTOセプタムの穿孔性は制限され、セプタムのコアリングやニードルの損傷を生じる可能性があります。選択が丸く、テーパーのあるニードルを使用する場合、センターガイドはセプタムのコアリングを低減します。

 

 

 

 

Restekのセプタムは、一貫したフィット感を生み出すように精密形成されており、コンディショニング済みのためすぐに使用できます。また、製品の清浄さを保つため、ブリスターパックでパッケージされています。

 

<Preventing GC Septum Problems by Mark Badger and Scott Grossman http://www.restek.com/pdfs/GNAR2671-UNV.pdf より>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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